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JAWSのアップデートについて
- To: same@argv.org
- Subject: JAWSのアップデートについて
- From: Koichi INOUE <inoue@argv.org>
- Date: Tue, 04 Dec 2001 02:48:31 +0900
- Delivered-To: mailing list same@argv.org
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- Organization: Accessibility Research Group for the Visually Impaired(ARGV)
- User-Agent: T-gnus/6.15.4 (based on Oort Gnus v0.04) (revision 08)SEMI/1.14.3 (Ushinoya) FLIM/1.14.3 (Unebigoryōmae)APEL/10.3 Emacs/21.1 (i386-windy-freebsd4.4) MULE/5.0 (SAKAKI)
井上です。
きっとユーザの人はすぐに手にすることになるので、SAMEの方に書きます。
今日(月曜日)、私のところにもJAWS 3.71が送られてきました。
製品は紙の入れ物なのですが、今回のアップデートはプラスティックケースでし
た。
CD-ROMドライブにのせるとautorunが起動して、勝手にインストールを開始しま
す。私のところはWindowsがD:にあるので、カスタムインストールを選択しまし
たが、デフォルトで元のJAWS37ディレクトリが入力されていたので、標準でも大
丈夫かも知れません。
点字ディスプレイを使うには、インストールかメンテナンスインストールででて
くる選択リストで、使いたいものにチェックをつけます。すると、その後の画面
で一つ一つに使うポートを質問されます。
Alva Satellite544はUSBも選択できました。
まず特質すべきなのは、やはりNotesです。私が以前作成したインチキスクリプ
トとは違って、多くの場所で選択や移動に対応して読み上げがあります。私の会
社で使っているのはR5.03なのですが、メールのリストや送信時の宛先等のフィー
ルド名、リスト中のメールが未読かどうかなどきちんと読んでいました。たぶん
会社内でつくったと思われる各種のDBでも移動に則して何らかの読み上げがあり
ます。ノーツユーザの環境はこれでやっと使えるものになったと思います。
長い年月でした。
次にパワーポイントですが、今回付属してきた使い方のテキストファイルで画面
構成が説明されていてかなり役に立ちました。表示をノーマルモードにして動か
してみると、時間さえかければ使えそうな印象を持ちました。
ノーマルモードの画面は「スライド」「ノート」「アウトライン」の三つの区画
からなっていて、スライドとアウトラインの内容は相互に変更が反映されるよう
になっているというイメージを始めて知りました。
スライド表示の中でタイトルや本文などのプレースホルダの中に内容を記述した
り、プレースホルダを移動したりするようなのですが、プレースホルダのスライ
ドに対する座標位置、その中に後なん行書けるか、あるいはどれくらいはみ出し
ているか、プレースホルダ同士の重なりなども教えてくれます。
これを頼りにどれくらいプレゼンテーションがつくれるものなのかはまだ分から
ないし点字でも使ってみていませんが、人がつくったプレゼンテーションを見る
ためのツールとしては十分使えそうです。
テキストファイルのようにシリアルに読んでいきたい場合に適するかどうかは疑
問ではあります。
注目の点字ですが、SatelliteをUSB接続して試してみました。(ABT380は私の会
社環境では動いてくれませんでした。やはりダメなんでしょうか。)
デフォルトではいわゆるstructured modeになっていますが、これを点字オプショ
ンで「画面の表示」にすると、画面の構成を点字で見ることができました。
強調表示などの部分で7,8の点を出して表現しているのですが、慣れないとごちゃ
ごちゃしてわかりにくいかも知れません。設定は変更できるようです。
タッチカーソルでのカーソルルーティングやクリックもできました。Satellite
は2列のタッチカーソルキーがありますが、上の方は右クリックになるようです。
Satelliteのピンの手前左右にある方向キーはそれぞれに画面上のいろいろな位
置に移動する機能やカーソル/TAB/Shift+TABなどに相当する機能が割り当てられ
ています。二つのキーを同時に押すことで働く動作もあります。たとえば、右の
Satelliteキーパッドの左右の耳を同時に押すとエンターの働きをします。
この辺のドキュメントがどこにあるのかはまだ見つけていません。ヘルプモード
でいろいろ押しまくっています。
おそらくキーボードマネージャで割り当ては変更できるんじゃないかと思います。
点字の表示ですが、まだきちんと確認していません。日本語だけの部分はそれな
りに訳せているし、英語には1級点字、略字なし、2級点字という選択があるよ
うです。期待したNABCC8点表示にはまだ出会っていません。本家JAWSにはある
のでしょうか。
未確認なのは、日本語と英語の混在がどのようにうまく扱われているかです。あ
まり違和感は感じなかったのですが、まだちゃんと文章を見ていないための可能
性が大です。
後、Eloquenceの音声合成エンジンが入っていて、Protalkerと切り替えて英語を
読ませることができるのですが、切り替えた時から日本語が化け化け読みになっ
てしまうので、メニューをたどって戻すのが大変でした。CTRL+ALT+lで切り替え
られそうなことが書いてあるのですが、私の環境では
switching TTS, please wait
みたいなことをそのときアクティブなTTSがしゃべるだけで変化がないので、な
にか間違っているんだろうと思います。
先日SAMEから提出した要望項目についてはどれくらい実現されているかまだ検証
していません。
ともかく、発売から半年にして一応フルスペックに近づいたという感じを受けま
した。これでWindows2000でも点字が使えます。
不安としては、ここまではおそらく3.7のロードマップに入っていたことだと思
うので、4.0追従がいつ行われるかですね。4.01にはXPへの正式対応が含まれる
ので、のんびりはしていられないでしょう。
--
Koichi Inoue, ARGV
E-Mail: inoue@...
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