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RedHat7.3 Re: [bug] UNIXの怪しい活用法
- To: bug@argv.org
- Subject: RedHat7.3 Re: [bug] UNIXの怪しい活用法
- From: Koichi INOUE <inoue@argv.org>
- Date: Sat, 20 Jul 2002 02:48:10 +0900
- Delivered-To: mailing list bug@argv.org
- Mailing-List: contact bug-help@argv.org; run by ezmlm
- Organization: Accessibility Research Group for the Visually Impaired(ARGV)
- User-Agent: T-gnus/6.15.6 (based on Oort Gnus v0.06) EMIKO/1.14.1(Choanoflagellata) FLIM/1.14.3 (Unebigoryōmae) APEL/10.3Emacs/21.2.50 (i686-pc-linux-gnu) MULE/5.0 (SAKAKI)
井上です。
先日のHDD入れ替えに引き続き、Thinkpad 240ZにRedHat Linux 7.3をインストー
ルしました。
いくつか新発見があったので書いておきます。
今回は
今回も、ftpサイトから落としてきたCD-ROMのisoイメージファイルからインストー
ルしました。
これまではそれを一度CD-Rに焼いてから作業していたのですが、以下の問題があっ
たので、動いているLinuxマシンにWEBサーバをたてて、そこからインストールし
ました。
・今回のThinkpadでLinuxから認識できそうなCD-ROMドライブがわが家にないこと
にはたと気づいた(純正はUSB接続で、インストール用カーネルで認識するのかど
うか不安。VAIOのを使えるかも知れないが。)
実際にUSBじゃだめかは試してないのですが、遅そうであることもあって止めま
した。
・ネットワーク経由のインストールをやってみたかった。
・Thinkpad240Zには内蔵でLANポートがついていて、Linuxでも認識するという実績がある。
シリアルコンソールには、動いているLinuxマシン上のkermitを使いました。
これならDOSマシンを一つ占有されずにすみます。
kermitはC-Kermit 8.0.201というやつです。
起動してプロンプトに対して、
set port /dev/ttyS0
set speed 9600
connect
と入力して待たせておきます。
インストール用ブートディスクにはbootnet.imgを使いました。
これでノートをブートし、ノートのキーボードからliloのプロンプトに、お馴染みの
text console=ttyS0
と入力します。
しばらくFDを読み込んだ後、シリアル端末側にメッセージが出力され、インストー
ルメディアを選ぶ画面になります。
CD-ROMの入ったデバイスがあれば勝手に認識して言語選択まで進むはずなので、
CD-ROMドライブがつながっていないことをちゃんと認識しているのでしょう。
インストールメディアはnfs, ftp, httpが選べます。
ここで一つ気をつけないといけないことがありました。
RedHat 7.3ではインストールの全過程を通して、選択されているボタンや項目に
カーソルが追従しようとしてくれます。これは助かるのですが、なんと、7.3で
はリスト形式の場合だけ、実際に選ばれているものの1行下を指してしまうのです。
一番下の項目が選ばれていたら、その下の空行のところにカーソルがきます。
# 7.2ではこんなことなかったと思うのですが。
さて、方法ですが、
最初はRedHatにある説明に従って、サーバのディレクトリにdisk1 disk2 disk3
というディレクトリをつくり、そこに三つのCD-ROMイメージをマウントし、ftp
経由でインストールしようとしました。しかし、なにが問題なのか、2度も失敗
し、インストール途中で止まってしまいました。ftpのタイムアウトが原因か、
このようにディスクを分けているのが原因かは確かめていません。
そこで、3度目はサーバのHDDに、3枚のCD-ROMの中のRedHatディレクトリを全
部1カ所にコピーしました。そして、ftpでなくapache WEBサーバを立ち上げ、
それをインストール元に指定しました。
インストール元の選択でhttpを選ぶと、ネットワークの設定をどうするのか聞い
てきます。うちではブロードバンドルータがdhcpサーバになっているので、dhcp
で自動的にアドレスを取得させるように指定しました。
次にサーバ名(またはIPアドレス)とその中でのディレクトリ名を指定する画面が
現れます。
ここでのサーバ名は、サーバの名前かIPアドレスだけで、http://とか、ポート
の指定とかは受け付けてくれないようです。ポートは80番固定のようでした。
ディレクトリ名には、CD-ROMからRedHatディレクトリをコピーした場所を指すよ
うに指定します。
/home/inoue/public_html/rhinst
に入れたのなら、
~inoue/rhinst
になります。
その後は、リスト形式の選択では選択肢が一つずれることだけ気をつければ以前
のRedHatと同じようにできます。
ディスクは20GBのうち10GBを/homeにし、残りをスワップと/にして、5Gくらい未
使用で残しました。これでいつかDebianに手を出す時も安心かな、と。
前まで私は、ファイヤーウオール設定では「no firewall」を選んでいましたが、
今回は「customize」を押して、telnet, ssh, http, dhcpだけ通すようにしまし
た。
# これで最初からtelnetでloginできるかな、と期待したのですが……
ディスプレイの選択のところでデフォルトのログイン方式を、テキスト(通常の
login)とグラフィック(おそらくXDMとかが起動してしまう。)が選べて、デフォ
ルトはグラフィックになっていたので、テキストに変えておきました。
その他は、ビデオの認識も含めてとても順調でした。
さて、インストールが最後まで進んでリブートしました。
起動してみると、
・telnetでは接続拒否される。
・sshだとloginできる。
・そして、本体のコンソールからの入力を受け付けない!!!
という怪しい状態になっていました。
ふつう、他からtelnetできなくてもノート本体からユーザ名とパスワードを入力
してログインし、rootになっていろいろいじることができるのですが、今回はな
にをタイプしても全く反応がありません。
ちょっと焦ったのですが、sshで入れたので原因を調べることができました。
原因は、インストール時にシリアルコンソールを使っていたために、
/etc/inittabが以下のようになって、本体コンソールからログインを受け付けな
い状態になっていたのでした。
----/etc/inittabより
# Run gettys in standard runlevels
co:2345:respawn:/sbin/agetty ttyS0 9600 vt100
#1:2345:respawn:/sbin/mingetty tty1
#2:2345:respawn:/sbin/mingetty tty2
#3:2345:respawn:/sbin/mingetty tty3
#4:2345:respawn:/sbin/mingetty tty4
#5:2345:respawn:/sbin/mingetty tty5
#6:2345:respawn:/sbin/mingetty tty6
----
これは視覚障害者にとって、普通はいいことかも知れません。今までのRedHatで
はこうなっていませんでした。
インストールの時にシリアルコンソールを使ったのだから、リブートした後もシ
リアルコンソールで使えるようになる、というのはとてもまっとうだと言えます。
実際、kermitで接続してみるとちゃんとloginプロンプトがシリアルにでていま
した。
でも、せっかくの配慮だったのですが、このパソコンはノートだし、今後BEPで
本体のコンソールから使う予定だし、シリアルはbrlttyのためにあけておかない
といけません。
それで、しかたなくco:の行をコメントにし、他の行を生かしてリブートすると、
案の定通常の状態になりました。
ということで、予想に反してちょっとはまってしまいましたが、RedHat 7.3はそ
れなりに使いやすくなっているらしい、ということが分かりました。
とても長々と書いてしまいましたが、いつか自分で忘れたときには少なくとも参
考になるんじゃないかと思って書いてみました。
では、失礼します。
--
Koichi Inoue, ARGV
E-Mail: inoue@...