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Re: [bug] installing debian




 渡辺 勝明です。Debianのシリアルコンソールでのインストールができました。
昨日書いたメールを書き直してご報告です。

 Debianのインストールでは、フロッピーで立ち上げてcdromからのインストー
ルあるいは、ネットワーク経由でのインストールでは、
rescue.bin、root.binと言うフロッピーを2枚作らなければなりません。
rescue.binを書き込んだフロッピーにはlinuxと言うカーネルが入っています。
このrescue.binに入っているkernelではシリアルコンソールは使えないようです。

 そこでシリアルコンソールが使えるようにカーネルをLinuxが入っているマシ
ンで作り直してこれをrescue.binにコピーしなければなりません。

 私が使っているrescue.binにはkernel 2.2.17なので、まず

ftp.kernel.org/pub/linux/kernel/v2.2/linux-2.2.17.tar.gz

から採ってきます。ではシリアルコンソールが使えるために次のようにします。
これを/usr/srcで解凍します。

 1. シリアルコンソールを使うためにpatchをあてます。
http://www.patoche.org/LTT/install/00000103.html

で紹介されているftp siteから、linux-2.2.19-sercons-sysrq.patch
を採ってきます。

/usr/src/linuxの中で

# patch -p1 <linux-2.2.19-sercons-sysrq.patch

です。上のパッチは2.2.19となっていますが、もんだいありません。


 2.
rescue.binのreadmeに書いて有るように
initrd,ramdisk, loop, msdos, fat, elf, ext2fs, procfsなどをカーネルに組
み込みます。

make menuconfigを実行して次のようにしてください。

Block devicesエントリーのなかの
Loopback device support
RAM disk support
Initial RAM disk (initrd) support

がカーネルに組み込まれるようにします。*マークが付けばよいでしょう。スペー
スキーでマークします。

また、メインメニューに戻って

Character deviceエントリーの中野
Support for console on serial port

も上と同じようにマークします。

最後にFilesystems エントリーの
DOS fs support

MSDOS fs support
をまーくしてください。これでおわります。menuconfigを終了させます。

 3. カーネルの再構築です。
/usr/src/linux上で
# make dep
# make clean
# make bzImage
# make install

です。

 4. 次に
/boot/vmlinuz-2.2.17
ができてますからこれをrescue.binにlinuxと言うファイル名でコピーします。

# mount /dev/fd0 /mnt
# cp vmlinuz-2.2.17 /mnt/linux

 5.
 そして、rescue.binのフロッピーがmountされているところで(いまは/mntです)
# ./rdev.sh
# rootflags linux 0

rootflagsは、resuce.binで起動してramdisk上に作られたfilesystemのread
onlyをはずすためです。

これでrescue.binのディスクはできました。root.binのディスクはなに
も変更いたしません。

 6.
rescue.binで起動して
boot:linux text console=ttyS0

と入力です。これでしりあるから音が出るはずです。

 7. これで通常通りににインストール作業をしてください。

 8. Debianのインストールでは2段階になっています。
最初に基本システムだけをインストールし、その基本システムがインストールさ
れたHDDから起動し直して、続きのインストールを行います。
しかし、基本システムのインストール後HDDから起動し直すと
/sbin/termwrap ファイルがみつからないと言って、途中で止まってしまいます。
これは
インストールされた、hddの
/etc/inittabをみてみると/sbin/termwrapと記述されているフィールドが何カ所
かあります。これを単純に消去すれば通常通りインストール作業を進めることが
できます。調べてみると/sbin/termwrapは必要ないようです。

基本システムのインストールが終わったら、すぐにrebootせずに、hddのinittab
を編集します。
インストールメニューに
execute shell

とshellの実行ができますから、ここに入ります。
# mount /dev/fd0 /mnt

とDOSのフロッピーにmountします。
hddは/targetにmoountされていると思います。ですから
# cp /target/etc/inittab /mnt

これでDOS上でinittabを編集して、戻してあげます。編集するところは、上にも
書きましたが単純に/sbin/termwrapと言うところを消して下さい。

これで全て終了です。

 このインストールの問題点は、最初になにかしらのLinuxシステムが動いてい
なければならない。kernelの再構築が必要ですからね。
とりあえず、
http://www.watakatsu.com/download/rescue.bin

に今回の者をupしておきます(問題ないですよね)。

このrescue.binでは上のように
console=ttyS0
と入力しなくても自動的に音がでるようになっていますので6.は不要です。

もしttyS0でなく、ttyS1を使いたい方はsyslinux.cfgを編集して下さい。ただた
んにttyS0をttyS1にするだけです。rescue.binのフロッピーはDOS formatです。

 いやあでもこんかいは勉強になったというか、ちと大変でした。serial
consoleでのやりかたはgoogleでは日本語ではなかったと思います。英語でも上
で書いたURLぐらいでした。
http://www.patoche.org/LTT/install/00000103.html

ですね。この作者さんに感謝です。

だいじなことを書き忘れていました。rescue.binや、root.binは
ftp://ftp.jp.debian.org/debian/dists/stable/main/disks-i386/current/
images-1.44/

から採ってきました。またCDROMは
改訂版 Debian GNU/Linux 徹底入門 potato対応(翔泳社)
の付録のCDROMですが、これはDebian 2.2です。


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   渡辺 勝明
   E-mail:katsuaki@watakatsu.com
   URL:http://www.watakatsu.com/