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Re: [wit-mail 14] CSUN2000の報告



IBM基礎研の鳥原(視覚障害)です。

私もCSUNに行ってきました。

3点だけ加筆します。

1.JAWS日本語版
複数の会社がアプローチしているようです。時間の問題です。
2.L&H、MS
MSの音声合成はL&Hのものです。日本語版は日本で作っているようです。
(IBMがEloquentのエンジンを使い、日本語はProTALKERを使用しているようなもの
です。)
3.Linuxのinternationalization
各国がlocalizeしている現状ですが、IBMが音頭をとって、
internationalizationをしています。これも楽しみです。

CSUNなどで発表するならば、internationalization,world-wideの話をしないといけ
ないかなと思います。
日本に特有な事柄は彼らの興味のあるところではないのでしょう。
鳥原信一


At 午後 06:23 00/04/03 +0900, Takayuki Watanabe wrote:
> BEPの皆様、Voice Windowsの皆様、
> WITの皆様、安村先生、
> 
> 渡辺@湘南工科大です。遅くなりましたが、CSUNの報告です。
> 重複して受け取られた方は、お許しください。
> 
> 昨年は、物理屋だった自分が初めて経験した新世界だったので、感動だけを
> 持って帰ってきましたが、福祉情報の人間として参加した今回は、色々考え
> させられる CSUNでした。
> 
> ・Adobeが、Accessibilityをテーマにしたセッションを開いていたので、
> 「 Accessibility Plug Inを日本語対応にして欲しい。」と伝えましたが、
> 「我々は常に努力している。その中で日本語の問題も改善されるだろう。」
> という返事でした。また、「UNICODEになれば、マルチバイト文字の壁はなく
> なる。」とも言っていました。つまり、彼らの頭にあるのはアメリカ市場だ
> けで、日本なんて関係ないようです。我々がもっと声を大にして要求すれば、
> Adobeの日本支社が、マルチバイト文字に対応したプラグインを作るのかな?
> 日本支社はどのくらいの能力があるのだろう?
> 
> ・アメリカでAdobeやMSやSunがアクセシビリティに熱心なのは、あるいは熱
> 心に見えるのは、法令で定められているからなのだということに、気づきま
> した。アメリカでは、基本的人権やアクセシビリティを守るための法令が整
> 備されています。そして、私はまだ勉強不足でよく知りませんが、日本では
> まだまだ不十分なようです。日本でも法令を整備することがきわめて大事だ
> という思いを強くしました。
> 
> ・UNICODEは、確かにASCII7ビット以外の文字をもつ人々の恩恵となるかもし
> れません。マルチバイト文字に対応しているだけでは日本語を扱えることに
> はなりませんが、文字化けはしなくなります。
> 
> ・藤沼さんの詳細読み辞書もそうですが、日本語特有の問題をきちんと考え
> ておいて、こう対応すべきだという指針や部品やツールを共有財産として用
> 意しておくべきだと思いました。そうでないと、英語版のソフトを日本語化
> するときに使いにくくなってしまったり、日本語化するところに無駄なエネ
> ルギーを費やしてしまいかねません。
> 
> ・JAWS 3.5のセッションがいくつもありました。Power Pointを作成したり、
> Java Access Bridgeを使ってJAVAの音声システムに情報を渡したり、最先端
> を走っているスクリーンリーダーという感じでした。
> (JavaのAccess機能は、http://www.sun.com/access/ 参照。このページに
> Access Bridgeの資料もある。)
> 
> ・我々日本人としては、日本語Windows用のスクリーンリーダーを作ったり改
> 良したりするより、 JAWSのような実績のあるスクリーンリーダーを日本語化
> することに努力すべきではないかと思いました。どうせ人手とお金をかける
> のなら、日本語環境でも使いやすくすることに努力すべきだと思うのです。
> そういう点で石川先生のOutSpoken日本語版は正解だと思いますが、JAWSの
> Henter-Joyce社と契約して日本語化に取り組む会社はないのかな?
> 
> ・スクリーンリーダー以外のJavaでもなんでも、英語版が常に最先端を走っ
> ていて、アクセスしやすいものができているのだから、それをなるべく早く
> 日本語化することが大変大事だと思いました。日本だけに閉じこもって一か
> ら作っていては、格差が開いてしまいます。
> 
> ・逆にいうと、日本語の壁を強く感じました。大きなバリアですね。
> 
> ・CSUNはWindowsばかりですね。MACもあったかもしれませんが、見逃してい
> ると思います。UNIX環境のものはなかったですね。個人の日常生活を相手に
> しているからなのかな? 
> 
> ・Java用のSpeech APIは既にあって、エンジンもSun以外の会社から出ている
> ようです。 Sunの人に日本語エンジンはあるかどうか聞いたら、Lernout&Hauspie
> 社が作っているような気がすると答えたので、L&H社のブースで聞いてみたの
> ですが、この会社は大きな会社でいくつものグループに分かれているので担
> 当者でないとわからないとの返事でした。ただ、アジア担当の人間がいてア
> ジアの言語を作っているという話を聞いたことがあるとは言っていました。
> 担当者からあとでメールしてくれるように頼んだのですが、まだ返事が来ま
> せん。
> 
> ・W3Cのアクセシビリティ関連では、
> SMILとSVGに関するスライドが以下の場所にあります。
> http://www.w3.org/2000/Talks/0323-CSUN/
> また、XMLのアクセシビリティのスライドは以下の場所です。
> http://www.w3.org/WAI/Talks/2000/03/xmlglcsun/
> 
> 
> 最後に、
> CSUNの日本版を開催したいものだという思いをますます強くしました。
> 
> 
>