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Re: 視覚障害者がUNIX端末を操作する上での現状のデメリットを教えてください。
- To: bep@argv.ac
- Subject: Re: 視覚障害者がUNIX端末を操作する上での現状のデメリットを教えてください。
- From: Koichi INOUE <inoue@argv.ac>
- Date: 15 Jan 2000 06:35:56 +0900
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- Organization: Accessibility Research Group for the Visually Impaired(ARGV)
- User-Agent: T-gnus/6.14.1 (based on Gnus v5.8.3) (revision 01) EMIKO/1.13.9 (Euglena tripteris) FLIM/1.13.2 (Kasanui) APEL/10.0 Emacs/20.4 (i386-unknown-freebsdelf3.3) MULE/4.0 (HANANOEN)
井上です。こんばんは。
"Masato Tobioka" <nasubi@...> writes:
> 井上さんBUG早速入れさせていただきました。
おおっ、ということはitrcのMLからの参加ということですね。
よく分からないのですが、BUGは現在24名ほど参加者がいるようです。
> さしあたって、日本における視覚障害者が現在UNIX
> 端末をどのように操作、利用しているのか?どこにユ
> ーザビリティとしての不備、不満、不便さを感じている
> のかということに関して自分の知識、認識が浅いと感
日本の視覚障害者がUNIXを利用する場合、ほとんど必ず端末となるdosもしくは
WINDOWSのパソコンが別に必要となります。そちらで画面読み上げソフトを動か
しておき、LANやシリアル経由で目的のUNIXマシンにログインして使うわけです。
昔なら当たり前の光景ですが、今はUNIXマシンが個人レベルで使えるようになっ
てきたのにいつまでもPC2台体制というのは少し悲しいです。たとえば私がVAIO
にLinuxを入れたとしても、使うときはLANからログインしなければなりません。
なかなか滑稽です。
ある意味大きな革命と言えるのが12/26にSFCに持っていったASUKAです。これは
Linuxのコンソールを読むようなスクリーンリーダを作製して、Linuxマシン単体
でも利用できるようにしたシステムでした。最近安定してきて、見所があると思っ
ています。
しかし、UNIXで多くの時間を過ごすであろうエディタEmacsに着目すると、ASUKA
は十分とは言えません。アプリケーションに依存しない設計を特徴としているの
で、Emacsに関しては読み杉や読まなすぎのところがあります。また、Bilingual
ではありません。(もっとも英語はカタカナ読みしますので困らないという見方
もありますが)
EmacspeakのアプローチはまずEmacsを音声化するというものです。Emacsの機能
はlispで細かく制御できる上、端末のエミュレーションもできるなど、実はその
中で閉じた作業環境を構築できます。また、サーバとの分離により、リモートの
Emacspeakセッションをローカルのコンピュータのスピーカーで聞くことができ
ます。
もう一つ、忘れかけていた大切なことがあります。ASUKAには点字出力機能があ
りません。私などはたいてい点字ディスプレイの繋がったマシンを端末にしてい
るので、音声だけだと満足にプログラミングもできないかも知れません。
UNIXのコンソールを直接操作するもので、点字を出力できる環境は日本にはまだ
存在しません。
ちなみに英語圏にはあるようです。
> じています。そこで、参考になるリソースなどがあったら
> 教えていただけないでしょうか?ご自身の経験、失敗談
> などを熱く語って頂けるととてもハッピーです(笑)
リソースですが、それほど多くはないと思います。もうみられたかも知れません
が、切明さんのページ
http://www.argv.ac/~seiken/
あたりでしょうか。
他におもしろいのがあったらどなたか教えてください。BUGで質問してみるのも
手かも知れません。
何となく先行するもののあら探しみたいになってしまいました。
でもそこからよりよいものが生まれる可能性もありますよね。
--
Koichi Inoue, ARGV
E-Mail: inoue@...