ひょんなことから、Googleが開発しているCromebookを使うことになった。詳しいレポートはともかくとして、このノートPCが、日本語を使っている視覚障碍者にとって使えるのかというこの1点に絞ってとりあえず書いてみる。
スクリーンリーダーとしての印象
悪くない、というのが私の印象。必要な機能は全てある。ブラウザであるChromeを使うための機能はちゃんとそろっている。ページナビゲーションもちゃんとできるし、表の読み上げもできる。Google Documentとか Google spreadsheetとかもなかなか使える。
Chromebookに搭載されているスクリーンリーダーはChromeVoxというのだが、このCromeVoxは、読み上げのためにSearchキーと何かのキーを押す。Searchキーを押さない場合はキー操作はそのままアプリケーションに渡される。この部分はJAWSとかNVDAとかの仮想カーソルとは違っている。
なにができるのか
私がとりあえず使ってみたのは、
- GMail
- カレンダー
- Hangout
- Google ドキュメント
- Google スプレッドシート
といったところ。私の予想を超えて遙かに使える。実はショートカットキーがすごくたくさんあって、これを上手に使えれば上記Webアプリケーションはかなり使えるのだ。だ、例えばJAWSでは、仮想カーソルとそうでない状態を頻繁に行き来しなければこれらWebアプリケーションは使えない。その点CromeVoxでは、そもそも仮想カーソルのようなモードがない。ページを読みたければSearchキーと上下左右の矢印キーで読む。そのときはちゃんマウスポインタやフォーカスは追随してくれているので、Searchキーを押さない普通の操作との親和性は高い。
問題点
やっぱりね、と言われそうだが、とりあえず書いておく。
- 1文字の詳細読みができない。英字のフォネティックはできているんだから、日本語の詳細読みを追加するだけだろう。
- 日本語入力の詳細読みがない。これはちょっと大変かもね。
- 日本語音声で一部不自然な箇所がある。これは地道にレポートするしかないかな?
以上、ざっくりと書いてみた。これ使えたら、PCではネットとメールとYouTubeで十分、なんていう人にはかなあり使えて安いと思うんだけど、どうだろうねえ。
そうだ、ChromeVoxの起動と終了は、Ctrl+Alt+Zだよお。どこかで見かけた方はぜひ押してみよう。