Pianoteqとか諸々の話

ずっと前から、すてきなピアノのソフトウェア音源がほしいなと思っていた。もちろん生のピアノをレコーディングできればそれに越したことはない。だが、そんなチャンスはなかなかないし、MIDIレコーディングの便利さも分かる。そういうわけでなにか良いものはないかといろいろ試聴していた。

有名なのはIvoryという音源。なかなかすてきだ。ピアノの音を一つ一つ録音してそれを使って合成していく。最近のソフトウェア音源の定番的な手法だ。データだけで100GBを超える。もっと巨大な音源も存在する。

そんな中で、Pianoteqという音源を発見した。この音源もなかなかすてきなピアノの音だ。うん、一番安いものなら1万円程度。おもしろいかもしれない。

メーカーのページで試聴ができる。本当にこれがコンピュータだけを使って音を出しているのかと疑いたくなるほど良くできているなと思う。もちろん生演奏と比べると違うけれど、十分に完成された世界だなと思う。Ivoryでもそう思ったのだが。

日本代理店のページにこの音源の詳しい情報は譲るけれど、自分が触れてきた電子ピアノたちとは次元が違う音がすることは確かだ。

おもしろいのはこの音源、アドオンを購入するか無料のアドオンをインストールすると、いろいろな音色が増やせる。どれもおもしろい。せっかく十八世紀のピアノの音があるのだから、十九世紀のピアノの音もほしかったなと思ったり。

ところで、先日やはりエレキギター音源を試聴する機会があった。これまたすさまじくよくできた音だ。十年前のカラオケなんてお話にならない。ドラム音源もこれまたすごい。ベースも生演奏を再現しようと必死だ。

音楽を作るというのはどういうことだろうか。作り手はその気になれば自分が演奏できない楽器も含めて生演奏に近い(状況によってはそのまま世に出せるくらいの)音が作れるようになったと思う。もちろん最終的な製品にするためには録音やミックスの専門家の力を借りなければならないのだろうが、そのあり方は変わってきたんじゃないかなあ。

つい最近、久しぶりに友人と演奏した。録音が目的だったので一緒に1発で演奏することはしなかったけれど、それでも相手の音を聞きながら演奏するのは楽しい。アマチュアとしてはそこがおもしろいのかもしれない。

すてきなピアノ音源を触りながらのつれづれである。