もっと上を目指して

またまたオリンピックの話。今日は体操競技。
跳馬
の個人決勝、ルーマニアのドラグレスク選手の話。テレビでまたやってくれるかな?

彼はもう若くはない。これが最後のオリンピックになるかもしれない。彼はオリンピックの金メダルをまだ獲得していない。きっとほしかったのだ。だから引退せずやってきたのだ。

跳馬は2回行って、その平均点で競う。2回同じ技を行ってはならない。彼は最後から2番目に演技した。

1回目、圧倒的な強さと美しさで演技を終える。彼自身の名前の付いた技『ドラグレスク』。2回目はそれほど難しい技を行わなくても十分にメダルが取れるだけの点数をたたき出した。だがっ。

2回目、彼はさらに難しい技を行うことを選択した。それが彼にとって金メダルを取るただ一つの方法だったのだろう。そして、大きな失敗をしてしまう。ものすごく悔しかったのではなかろうか。

結局かれは銅メダルにも届かなかった。しかし、私は彼の選択が間違っていたとは思えない。そうやってベストを尽くす姿はとても美しい。