音楽の普遍性『檸檬』・『スヰート檸檬』遊佐未森

はて、年に何枚のいわゆるカバーアルバムが発売されているのやら。カバーアルバムのシリーズを出している人もちらほらいる。槇原敬之とか徳永英明など。夏川りみのディスクもちょっと話題になった。

さて、紹介しているのは大正から昭和30年くらいまでの歌謡曲(認識合ってるかな?)のカバーアルバム2枚である。さすがに半分くらいしか曲を知らないが、どれをとっても良い曲ばかりだ。アレンジは、少し現代風になっている『檸檬』と、原曲の雰囲気が感じられる『スヰート檸檬』』と言ったところだろうか。どちらも彼女の歌声が十分に堪能できる。どちらも生楽器をふんだんに使って、暖かみのある音調だ。

歌謡曲・ポップス・ロックなどには、その曲が生まれた時代背景がある。 岡林信康の『私たちの望むものは』なんて、あの時代(70年代初頭)が生んだ曲だと思う。そうなると、時代が移り変わると曲の力が極端に落ちてしまうことを認めざるを得ない。そんな中でちゃんと聞き続けられ歌い続けられている曲があるのだ。時代を超えて愛されている曲、と言ったところか。

そうだ、今年は服部良一の生誕100年だったと思う。日本のポップスの基礎を築いたと言える彼の音楽を聴き直してみるのもおもしろいかなと思っている。