桜は咲かないらしい

今年はなにやらとっても早く桜が咲く、という予想が気象庁から発表されていた。静岡では13日には開花するという予想だったのだが…。

ところが、今日訂正された。なにやら予想をするためのデータに間違いがあって結果が違ってしまったらしい。ここ10年くらいはコンピュータによる計算だけで予想が出されているのだそうだ。人間の感覚や経験といった要素は入っていないらしい。

コンピュータは間違いなく計算をこなす。プログラムとデータに間違いがなければそれこそ人間がどんなに労力をかけてもかなわないようなスピードで計算をこなす。そのためにコンピュータはあるのだから。

ところが、その計算結果が妥当なものであるかを判断する能力は著しく欠けている。コンピュータは人間社会の中で生活したことがないので(そりゃそうだよね)、経験というデータがまるでない。例えばお金が一桁違っていても極端な場合それを検出することができない。だが、人間が見れば一瞬でその間違いに気がつく。

以前から思っていることなのだが、本来人間がやるべき領域にコンピュータを導入しすぎていないか?と最近感じることが多い。もちろん人間だけでは難しいこともコンピュータによってできていることも多い。なにしろコンピュータは計算と記憶は人間ではかなわない。

最近とあるシステムの開発を行っていた。データの登録処理を行うのだが、必ずやらなければならない処理が複数あって、いかにも忘れそうなものばかりである。これをデータを登録するたびに反復しなければならない。人間がやれば必ずいつか手順を抜かしてしまう。ならばとりあえずコンピュータにやらせてしまえばよい。その結果をどう修正するかは人に任せる。

人には人の得意なことがある。もちろんコンピュータにも得意なことがある。これらをどう組み合わせるかがエンジニアの腕であろうなとおもうのだが…。