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December 16, 2011

みんなのためのDebian Pure Blends

はじめに

 Debianは何に適したディストリビューションなのでしょう。どうやらDebianは、開発者向けだったり、サーバ向けだったり、Ubuntuのベースなんだからデスクトップ向け....といったイメージがあるようです。しかしDebianはユニバーサルOSです。Debianを使うユーザには、ソフトウェアを使う自由だけでなく、i386やamd64、ARM、SuperHといったCPUアーキティクチャを選ぶ自由、LinuxやkFreeBSD、Hurdといったカーネルを選ぶ自由もあります。そしてもちろん用途を選ぶ自由もあります。

forkするか否か。それが問題だ

 確かにDebianはあらゆる用途で利用することができますが、たとえば電子顕微鏡で撮った画像を解析するソフトを会計士が仕事で使うことは考えにくいように、それぞれの用途で必要とするパッケージは異なっています。
 他のディストリビューションでは、それぞれの用途向けに、forkしたディストリビューションを作ります。たとえばKnoppix/Mathは、Knoppixに数学関連のパッケージやTeXを追加したディストリビューションですし、Ubuntu Studioは、Ubuntuから派生した音楽や映像、アート向けに特化したディストリビューションです。
 もちろん素のKnoppixでもUbuntuでも、パッケージをインストールするなどカスタマイズすることで、Knoppix/MathやUbuntu Studioと同等の環境を作ることができます。しかしユーザに興味や知識がない場合、彼らがこれを行うことは難しいでしょう。またforkしてしまうと、開発者も分断されがちなため、子ディストリビューションの成果が親に反映されなかったり、その逆もまた起こりがちです。

Debian Pure Blends

一方Debianは、forkした別のディストリビューションを作るのではなく、それぞれの用途でよく使われるパッケージを簡単にインストールする仕組みを用意することにしました。これがDebian Pure Blendsです。squeezeでは、以下の用途がサポートされています。

 何を隠そうDebian Pure Blendsの実態はただのmeta packageおよびtaskです。たとえば、物理であればscience-physics を、openstreetmapで活躍したい人はgis-osmをインストールすれば、手っ取り早く環境を構築することができます。

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1 Comment

偉そうなコメントをしますが、15年程前とは別人の様な上手な文章を書かれる様になりましたね。
研究者は、ただ研究するのではなく、その成果を他の方に伝えることも重要です。
良質な解説書を読んでいる様な気分になりました。
プロとしてご活躍なのだと、実感しました。

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This page contains a single entry by chomy published on December 16, 2011 12:15 AM.

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